鳴子温泉郷
ゆとくらし

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ゆとくらし

「鳴子になくてはならない
お湯の番人」

遊佐清一朗さんは、源泉管理者の仕事に就いて5年目の若きホープ。 仕事は主に、源泉を正常に保つためのチェックや手入れなどの管理と、安定した湯量のお湯(温泉)を顧客に供給することだ。例えば管理する源泉の1つが「下地獄源泉」。6本の源泉を有する天然自噴で、源泉から噴射する140~150度の蒸気と、山から引いた水を合わせてお湯を造成し、周囲約300㎡に位置する旅館と共同浴場、民家を合わせた20余軒に供給している。「前日まで出ていた源泉が次の日に止まってしまうこともある」という気ままな源泉を把握し、蒸気流量を調整するのは容易ではない。けれども、宿泊施設のみならず、今でも家に風呂を設けず共同浴場に通う人が多い鳴子温泉郷において、ライフラインであるお湯が止まるというのはあり得ないことなのだ。「24時間365日、お湯を止めるな」とは、遊佐さんの職場に掲げられているモットー。この使命の下、今日も源泉と向き合っている。

人々の暮らしを支える共同浴場 鳴子・早稲田桟敷湯

鳴子温泉各地に点在するのが、共同浴場。旅人はもちろん、
地元で暮らす人にとっても、日常生活の一部となっている。
その一つが、「鳴子・早稲田桟敷湯」。 1948年、早稲田大学の学生たちが温泉掘削の実習中に掘り当て、「早稲田湯」の名で開放。戦後の混乱が続く時代にくつろぎと明るさを生み、以降、内外の人々に親しまれてきた。 1998年、早稲田大学石山修武教授の設計で全面改装され、「鳴子・早稲田桟敷湯」として一新。 ゆっくり温泉に浸かりながら、それぞれの時代に思いをはせるのも一興だ。
住 大崎市鳴子温泉字新屋敷124-1
電 0229-83-4751
営 9:00~21:30(入館~21:00) ※年末年始は変更の場合あり
料 入浴料大人550円(税込)、小人330円(税込)、
貸切露天50分1,100円(入浴料別)